本交流会によるマッチング実績例
2025/8/8掲載
(株)共立理化学研究所 と 味の素(株)の共同開発品 「パックテスト® グルタミン酸」 が発売開始
分析イノベーション交流会をきっかけに,株式会社共立理化学研究所 と 味の素株式会社 は,食品試料中のグルタミン酸を対象とした簡易分析キットの新製品開発を共同で推進してまいりました。
2025年4月より,共同開発品である簡易分析キット 「パックテスト® グルタミン酸」 が発売開始となりました。 本製品は,味の素鰍ェ開発したグルタミン酸オキシダーゼの選択性を利用した比色分析法に基づいており,試料液中のグルタミン酸濃度の概略値を5分で迅速に判定できます。誰でもどこでも,手軽にうま味の簡易数値評価が可能であるため,調味料や青果物の品質管理,調理科学実験における教材などへの利用が期待されます。
この共同開発では,味の素鰍ェ保有する高機能な酵素の創出技術と,葛、立理化学研究所の試薬調合技術・簡易水質検査キットの製造技術とのコラボレーションにより,実用的なキットの製品化につながりました。 両社とも,今後は共同開発品の普及を通して,分析をもっと身近にしてうま味の価値向上を進めていきたいと考えています。


なお,この共同開発の研究成果は下記文献でも公開しています。詳細はリンク先をご参照ください。
うま味の数値評価を志向した食品中グルタミン酸の簡易分析デバイス
村居 景太,古内 覚,山口 浩輝,橋 一敏: ぶんせき (Bunseki), 2022 (8), 292-296 (2022).
URL: https://bunseki.jsac.jp/wp-content/uploads/2022/08/p292.pdf
PACKTEST for L-Glutamate Quantification: Development of On-site and High-throughput Analytical Kits Using L-Glutamate Oxidase Mutant.
K. Murai, H. Yamaguchi, S. Furuuchi, K. Takahashi, U. Tagami, M. Tatsumi, T. Mizukoshi, H. Miyano, S. Okauchi, M. Sugiki: Sensors and Materials, 36 (8), 3177-3188 (2024).
DOI: https://doi.org/10.18494/SAM4624